おなかの張り(腹部膨満感)が
続くと感じたら…
「おなかが張って苦しい」「ガスが溜まっている感じがする」「おならが出にくい、または出すぎる」などの症状でお悩みはありませんか?
一時的なものであれば様子を見ても問題ないこともありますが、繰り返したり、長く続くような場合は、消化器の病気が隠れている可能性もあります。
おなかの張りとは?
おなかの張りは「腹部膨満感」とも呼ばれ、自覚症状としては以下のようなものが挙げられます。
- ガスが溜まって苦しい
- げっぷやおならが多くなる/出にくくなる
- 食後すぐにおなかが膨れた感じがする
- 服がきつく感じる
- 腹部に不快感がある
多くは一時的な生理的反応ですが、中には病気が関与しているケースもあるため、注意が必要です。
病院を受診すべきタイミング
以下のような場合は、早めの医療機関受診をおすすめします。
- 腹部の張りが数日以上続く
- 食欲低下、体重減少を伴う
- 便秘や下痢を繰り返す
- 血便や黒色便がある
- おなかを触ると痛みを感じる
- 40歳以上で初めての腹部膨満がある
特に40歳以上の方は、大腸がん・胃がんなどのリスクが上昇する世代でもあります。症状が軽いうちから検査を受けることで、早期発見・早期治療に繋がります。
主な原因と考えられる病気
便秘症
便が腸内に溜まると、発酵によってガスが発生し、おなかの張りや痛みの原因となります。長期間続く便秘は大腸の病気のサインでもあるため、軽視しないようにしましょう。
腸閉塞
腸の内容物やガスの通過が妨げられる状態です。急激な腹部膨満、激しい腹痛、吐き気などを伴い、緊急対応が必要です。
よくある質問
食後にお腹が張るのは病気ですか?
一時的な食べすぎやガスの溜まりによる膨満感は心配いりませんが、毎回続く場合は胃腸の機能低下や消化管疾患が隠れている可能性もあります。特に食後の張りが長引く方は、消化器内科での検査をおすすめします。
膨満感があるのに便が出ません。原因は何ですか?
便秘や腸の動きの異常、ガスの停滞などが考えられますが、大腸ポリープや狭窄など器質的疾患が背景にあることもあります。大腸カメラで大腸全体を観察することで、正確な診断が可能になります。
膨満感とげっぷ、吐き気があります。何の病気が考えられますか?
逆流性食道炎や機能性ディスペプシア、胃潰瘍などが疑われます。胃カメラ検査で胃の内部を観察することで、こうした疾患の有無を確認できます。慢性的な症状がある場合は受診をおすすめします。
ガスが溜まりやすくお腹が苦しいです。どうすればいいですか?
食生活の改善やストレス対策で症状が和らぐこともありますが、腸内環境の乱れや消化管運動の異常が原因の場合もあります。必要に応じて大腸カメラなどの検査を行い、適切な治療に結びつけます。
膨満感が続いているのに検査で異常がないと言われました。どうすればいいですか?
機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群の可能性があります。これらは画像検査で異常が見つからない機能的な病気です。症状に応じた内服治療や生活指導で改善が期待できますのでご相談ください。
お腹の張りが気になる方は、
消化器専門医へ相談
おなかの張りは、多くの方が経験する不快症状のひとつですが、その背景には消化管の病気が隠れている場合があります。
「年齢のせい」「食べ過ぎのせい」と自己判断せず、気になる症状が続く場合は消化器内科を受診し、適切な検査を受けましょう。
当院では、消化器内視鏡専門医による丁寧で正確な検査を行っており、胃カメラ・大腸カメラともに対応可能ですので、お気軽にご相談ください。